私の父はあがり症の話し好き

私の父

私の父はちょっと変わった性格をしています。それは、あがり症なのに話好きという、ある意味でパラドクスなような性格です。普通あがり症の人は人前でそれほど話さないものですし、逆に話好きの人であればあがり症の傾向ではありません。そんな世の中の定理みたいなものを無視している父親は、本当に変わっている存在だなと、子供の自分ですら思ってしまうほどです。

そんな父親のエピソードを一つご紹介しましょう。母親が近所の奥様達と井戸端会議で話している時、たまたま仕事が早く終わった父親が帰宅してきました。あがり症ですから、それほど面識のない近所の奥様達を目前にして話しかけようかどうしようか一瞬迷いながらも、結局話しかけていったということがありました。その様子を母親をはじめ、近所の奥様達も目にしていたことから、「おたくのご主人、性格が可愛らしい人ですね。」だなんてその井戸端会議で一瞬だけ話題になってしまったそうです。母親としては赤っ恥だったらしく、井戸端会議が終わった後のリビングで、父親に余計な挨拶や話しかける行為はいらないからと注意していたのが印象的でした。

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そんなエピソードのある父親ですから、仕事先でもプライベートの外出先でもこんな感じで、あがるにもかかわらず人に話しかけようとしているのだと思います。子供の私としては、コミュニケーションを積極的に取ろうとしている父親の姿は素晴らしいと思いますし、あがり症なのも人間だから当然そういう心理的傾向はあるというスタンスで見ていますので、基本的に父親に対しては受容的です。

あがり症は生まれつきのものですから、父の年齢になっても直らないのであれば一生このままの性格でしょう。ですから、これから先もずっと父親はあがり症の話し好きのままで、人一倍、人と接触することに対して緊張感を持ちながらも、それとは裏腹にいろいろな人に話しかけることを続けていくのではないかと思います。